ミサイル防衛の問題点

世界的に進む米軍再編、そして終わりなき対テロ戦争。その中で日米の軍事的一体化のシンボルとして日米ミサイル防衛計画が粛々と進められている。そこに隠されたアメリカの真の目的とは・・・。

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議論編 (1) SM-3と中国の軍事的脅威

2006/04/14(金) 10:48:48

:コウタさん、最近は皆さんへの返信が滞っているので色々忙しそうに見えますが、今日は『 もしも日本がミサイル防衛計画を中止したら? 』 のコメント欄でのもふさんから頂いた質問に答えてください。

:はい、わかりました。

もふさんは二つ質問があるそうですが、まず一つ目の質問です。それでは、もふさん、どうぞ~。
 
 
もふさん:こんにちは、日本の安全保障に興味のあるものとして読ましてもらってます。
ミサイル防衛の日米協力について、これは政治レベルということだけではなく、技術レベルでも相当の協力関係にある、と聞いています。
ミサイル防衛用のミサイルはノーズコーン、赤外線シーカー、キネティック弾頭、第二段ロケットモータ、など様々な構成要素などの各構成要素に分かれますが、ノーズコーンなどにおいては日本の技術は米国よりも優れているように聞いています。
こうした実務面においてかなりの進展が見られると日米協力(日米一体化?)の解消はかなり難しいのかな、と思えますし、逆に、日本が優位の部分がある、ということはこのミサイル防衛の中止はできないにしても日本にも十分利益となるような方法もある、というようにも読めるのですが、どのようにお考えでしょうか?

:どうも、こんにちは。ご質問の話はミサイル防衛対応型イージス艦に搭載される新型SM-3の話ですね。まずノーズコーンの技術がアメリカよりも日本の方が優れているという話は、どの位の根拠が出されているのでしょうか?は、アメリカの技術力を高く評価しているので、アメリカは日本に頼らなくてもノーズコーンの開発能力は十分備えていたと考えています。その根拠として以下の資料を提示します。

MD実験 性能試験に成功 日本担当部品 「ノーズコーン」
(朝日 2006年3月9日 夕刊)



[概要]防衛庁はミサイル防衛(MD)システムで日米が共同技術研究を進めている次世代型迎撃ミサイルで、日本が担当している「ノーズコーン」の性能を確認するハワイ沖での試験に成功したと発表した。ノーズコーンは海上配備型迎撃ミサイルSM3の先端に取り付けるカバーで、敵の弾道ミサイルを識別する「赤外線シーカー」を空気との摩擦熱から保護し、迎撃直前にミサイル本体から分離される。
 これで残るのは、日本が担当している赤外線シーカーの性能試験が終了し、標的を直撃する「キネテック弾頭」と、飛翔速度を上げる「第2段ロケットモーター」も最終確認を残すのみという。MD開発では日本が10億~12億ドル(1175億円~1410億円)の開発費を分担する見通し。

[コメント]昨日、日本のメディア関係者から、「日本製MDミサイルが敵弾道ミサイルの飛来を想定したハワイでの迎撃実験で、見事撃ち落とし、実験が成功した」と電話がかかってきた。思わず「ちょっと待って!」と叫んでしまった。今回の実験成功はミサイル先端のノーズコーンが、大気圏を加速上昇中の空気摩擦熱に耐え、内部の赤外線シーカーを保護し、さらに空気のない宇宙空間でミサイル本体から分離して、敵弾道ミサイルの熱源をシーカーが探知できやすいようにする実験だったと話した。すると「それって難しい技術なのですか」と聞かれた。「アメリカの宇宙開発技術にとっては初歩的な技術だと思うよ」と答えた。「それならなぜアメリカが分担しないで日本がやるのですか」という質問である。「たぶん簡単な分野を日本に分担させ、MD開発に日本を巻き込みたいからじゃないの。開発資金を分担させるためにね」。「それじゃ、今回の実験成功は重大なニュースではないのですか」と聞かれた。「政府や防衛庁の連中は日本がMD開発に貢献していると誇大に報じて欲しいと思っているよ」。「なーんだ、興奮して損した」で終わりである。
 日本の自衛隊が初めて戦場に行った「ペルシャ湾の掃海」(1991年)も、遅れてペルシャ湾にくる海自・掃海部隊のために、米海軍は海自が担当する掃海海域をわざと残して、海自が初参加しやすいように演出したという。今回の日米MD共同共同開発も、そのような細やかな心配りで”演出”されているようだ。スペースシャトルで何度も宇宙を行き来しているアメリカにとって、MDミサイルのノーズコーン開発など極めて初歩的な技術だと思うからだ。
 MD開発にとって今回の実験成功は、「今回の成功はいかに技術的な能力が高まっているかの現れだ」(小泉首相)とか、「日米共同技術研究について高い信頼性が得られた」(安倍官房長官)との過大評価は、やはり馬鹿馬鹿しさを感じてしまう。こんな幼稚なやり方でいつも国民は騙されているのだろうか。



:いかがでしたか?は常に思うのですが、日本の政治家やマスコミの主張を額面通り受け取ることを止めて自分の頭で情報分析して理論的に考えないと簡単に騙されてしまうということです。

:なるほど、さすがアメリカ!腕力だけでなく実に狡猾ですね~。え~と、時間の関係上、この話はとりあえず、ここまでにしましょう。それではもふさん、次の質問をどうぞ。

もふさん:コウタさんがミサイル防衛に反対されている理由なのですが、もし他のところで書かれておられたら申し訳ないのですが、ここでのやり取りを見る限り、「不要な軍拡競争を招く」と言うことにあるように思いました。
しかし、中国、この国が未来において一番の問題だと思うのでここでは議論を中国にとどめておきますが、は米国が軍拡を抑えていたり、ミサイル防衛を中止しても軍事力を自らに応じたい程度にまでは高めようとすると思います。
そうすると、均衡になるまで米国は待っている、と言うことになり、米国(恐らく日本もでしょうが)が自国にミサイルが撃たれるようになるまで待つ、そして相互確証破壊MADの状態を作り出すことになるのではないでしょうか。
この点についていかがお考えでしょうか?

:う~ん、当ブログはミサイル防衛の問題点がメインテーマですが、もちろん「不要な軍拡競争を招く」というのも確かにミサイル防衛に反対する理由の一つですが、他にも「核戦争を誘発する危険性がある」と思いますし、「費用対効果の問題」や「自主防衛が不可能になる」とか「宇宙の戦場化を促進させる」とか「アメリカの属国へと日本がさらに進む」とか「核兵器を持たない日本にMDだけがあっても、実際に核攻撃を受けたら守りきれない」とか「MDだけで安全が保障できるわけではない」とか「アメリカの高度な技術のノウハウはブラックボックスにされているが日本は全てをオープンにしている」とか、「半永久的にミサイル防衛システムを稼動させたら総費用は莫大な金額になる」とか「自衛隊の一部の指揮系統が米軍の配下に置かれることになる」とか・・・

:えーと、すみませんが、時間がないのでコウタさん、ミサイル防衛の問題点はそれくらいにしておいてですね~、中国の脅威論について、コウタさんの考えはどうですか?

:中国の軍事力が日本にとって脅威だという考え方が間違っているとは思いません。海底ガス田の開発問題など、憂慮すべきことは多岐に渡ります。しかし経済関係を見ると、中国が日本にとっての不倶戴天の敵ではないことも事実です。中国の共産党独裁政治体制が今後、どこへ向かうのか、その辺りのことは世界各国が中国の内政に干渉しながら、中国が自由経済の下、安定した民主主義の政治体制に向かうように日本政府も知恵を絞るべきだと思います。

:なるほど、しかし中国が逆に反発して軍事力で他国を脅す、アメリカのような国になって行こうと強行して行った場合、どうするのですか?

:その場合、日本でも核武装の議論をスタートしなければいけないかも知れませんが、いずれにしてもMDでは中国の核ミサイル群の脅威を取り除くことは全然できません。それから現在、中国のICBMは、誤射を避ける意味で、発射基地と燃料、核弾頭貯蔵所との分離がはかられています。しかし米中間ミサイル危機が進行すれば、戦略ミサイルと核弾頭および燃料とを分離配備する方式も当然ながら修正され、弾道ミサイルの警報即時発射 (LOW) 態勢がとられるのにともない、偶発的核戦争の可能性が増大することも危惧されるのです。

:アメリカのMD 計画が推進されれば、中国の戦略核兵器の近代化、戦略核ドクトリンの修正にいっそうの拍車がかかることは確実ですからね。中国の軍事的脅威を理由に日本がMDで安心を買えるというのは、やはり幻想でしかなく、むしろさらなる脅威を作りながら、引き返せないところまで行ってしまう可能性があるということですね。いかに中国に日本が関与していくのか、その戦略性を今、私たちは試されているわけですね。

:はい、日本は軍事力ではなく、優れた戦略と科学技術で世界と勝負しなければ、アメリカの属国になる道を進むしかないでしょう。

:コウタさん、どうもでした。もふさん、そして皆さんいかがでしたか?皆さんのコメントに返信する時間がなかなか取れず、コウタさんも残念に思っていますが、こういう形でたまには議論をして行く予定です。直ぐに返信がない場合でもご理解ください。

:はい、それからですね、NoMDチームの活動の方に興味のある方、是非、コメントでもメールでも構わないのでご連絡ください。定員とかはありませんし、ポジションチェンジも自由に行えます。あと、今日もミサイル防衛に反対の意志を表明したい方には、
クリックをお願いします




《参考資料》
MD実験 性能試験に成功 (朝日 3月9日 夕刊)
基礎知識編(3) MDへの対抗措置
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コメント

コウタさん>
僕の質問を記事で取り上げてくださって有難うございます。
・日米技術協力についてのお話、大変参考になりました。この前某セミナーでミサイル防衛についても勉強して、日本の技術力の有意性について語られてきたのにこんなカラクリになっているとは思いませんでした。目から鱗な感じです。
ところで□の枠の中にあった[コメント]というのは記事の中のものですか?コウタさんのものですか?ちょっと気になったので。

・中国について、ですが僕もコウタさんの意見に基本的に賛成です。軍事的な手段以外の方法によって中国を安定化させる、ということが日本の国益にも適ってますし、一番現実的であるようにも思います。
とはいうものの、というつもりで書いたのが前回書き込ませていただいた意見です。上記の非軍事的手段を最重要なものと位置づけつつも、安全保障のために最低限ことをやっておく、ということも必要なことのようにも思います。それがMD、と必然的になるわけではありませんが…。前回も書かせていただきましたが、MDで中国の軍拡が進む、ということですが、中国はいずれにせよ軍拡に進む、というのが僕の意見です。これは中国がどのような政体に進んでも変わらないのだろうと思います。
MDはイタチゴッコになる、ということですが、2,30年くらい頑張って研究したらMDもより意味のあるものになるかもしれない、という可能性もあるように思います(そして、ここの部分がMDの中で賛成派反対派が暗黙のうちにか別として、対立している部分ではないかと思います。数十年先の技術なんて予測できないですからどうしょうもないですけど…)。無論、こんなギャンブルみたいなことでいいのか、ということも考えられます。
そして仮にMD自体十分に機能しないとしても、MDの開発進めている、ということによって中国に対して不確実性を抱かせて、逆にミサイル使用のインセンティブを下げるという効果を生みうるのではないか(MDなんて対したことないから、ミサイル撃ってもたぶん大丈夫だろう。だけど、もしかしたら効果は少ないかもしれない、と思わせる)、それを外交によって旨く利用できるのではないか、と考えることもできるように思います。
以上は、こうも考えられるのかな、というもので僕自身の意見ではありません。僕自身はミサイル防衛は「現在において」未だ十分な説得力を持っていない、と考えています。しかし、ラムズフェルト等が考えるように、今できることをやっておく、そうしないと将来発生するであろう脅威に迅速に対応できないではないか、ということに対しても逆に十分説得できない自分がいて結構やるせない気分になっています。

このblogを見てより勉強していきたいですね。長文失礼しました。これからも期待してます。
URL|もふ #-|2006/04/15(土) 02:08 [ 編集 ]
それでは資料元を
資料の引用元は軍事ジャーナリストの神浦元彰氏のHPからですな。URLはこちら。

http://www.kamiura.com/new03_2k6.html

日本が主に開発を担当しているのは上記にもあるとおり新型SM-3のノーズコーン、赤外線シーカー、キネティック弾頭、第2段ロケットモーター。
この内、第2段ロケットモーターを除く3つはミサイルの根幹を成す弾頭部であり特に重要なのは赤外線シーカーで、日本がASM-2開発で培った赤外線画像誘導技術が生かされることになる。
全長1mに満たぬ弾頭部に、これら新規開発技術の塊を収める為のインテグレーションが困難を極めるのは想像に難くなく、ノーズコーン単体のみを見て「簡単な分野」と語るのは乱暴と言わざるを得ない。

ペルシャ湾派遣については各国掃海派遣部隊(米、英、ベルギー、サウジ、伊、蘭、仏、独、日)間には直接の指揮命令系統は無く協同の関係であったし、「演出」といわれる様な事実は確認できない。また、各国部隊の多くが撤収宣言を出した後も、日本は独自に(アメリカ政府と仲の悪い)イラン政府と交渉の末その領海内での掃海作業すら実施している。

スペースシャトルでノーズコーン云々については上で示したとおり、新型SM-3開発は新規開発技術の塊であり一概に同列には比べられるものではない。

氏が小泉首相、安部官房長官の発言を何と思われようとそれは自由なので言及しません。しかしこの資料を以って、さも米国が日本に求めているのが金銭だけだという論は無理があります。



URL|魔王と天主 #mQop/nM.|2006/04/15(土) 05:34 [ 編集 ]
魔王と天主さんへ

はじめましてv-383

>日本が主に開発を担当しているのは上記にもあるとおり新型SM-3のノーズコーン、赤外線シーカー、キネティック弾頭、第2段ロケットモーター。

キネティック弾頭の開発ですが、日本は担当していませんよ。
ウソは書かないでください。
v-1544月19日現在の時点では、事実関係、未確認のため発言を取り消します。


>特に重要なのは赤外線シーカーで、日本がASM-2開発で培った赤外線画像誘導技術が生かされることになる。

空対艦誘導ミサイルであるASM-2の赤外線画像誘導技術がどうやって超高速で飛翔する小さな弾頭を迎撃できる技術に転用できるのか、疑問に思いました。
赤外線シーカーはアメリカがすでに開発済みでASM-135(ASAT)のMHVの赤外線望遠シーカーの技術が活かされたと思っていましたが、v-285が間違っていますか?

http://weapons-free.masdf.com/air/usa/asm135asat.html

魔王さんの説、興味があるのでもう少し詳しくソースを含めて教えてもらえますか?




もふさんへ

こんにちはv-443
コメント、ありがとうございます。
資料は魔王さんのおっしゃるとおり、神浦元彰氏の発言で、出展は参考資料に最初から出してありますが、本文で名前を出さなかったのは、こちらがまずかったと反省しています。
以後、気をつけます。

URL|コウタ #T5cQRYBo|2006/04/16(日) 04:42 [ 編集 ]
それでは反論をば
ソースを含めて、との事ですので順にお答えを。

>キネティック弾頭の開発ですが、日本は担当していませんよ。
ウソは書かないでください。

キネティック弾頭は赤外線シーカーと一体型です。キネティック弾頭に赤外線シーカーが内蔵されていると言っても良い。個別に開発することは不可能です。

ソースはこちら。旧型のブロック1に搭載されている弾頭、Mk142KWの写真ですが新型も物理的にサイズの違いはほぼ無いでしょう。

http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/sm-3.htm

防衛庁発表の文書でもキネティック弾頭に赤外線シーカーが含まれた形で解説されています。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ampobouei/dai6/6siryou4.pdf

>赤外線シーカーはアメリカがすでに開発済みでASM-135(ASAT)のMHVの赤外線望遠シーカーの技術が活かされたと思っていましたが

ASM-2は御存知のように赤外線画像誘導技術により個艦識別能力と命中点選択機能を持っています。
この赤外線シーカーにはQWIPが使われていると言われています(確証はありません)。
これは従来型センサーであるHgCdTe(MTC)よりも波長感度帯域が広く、目標検出と識別能力に優れるという特徴があります。

http://www.avio.co.jp/products/tvs/pdf/tvstech001.pdf

次世代の技術として広く各国で研究されていますが、日本では富士通で研究が進んでいます。ASM-2のセンサー開発を担当したのも富士通です。

http://magazine.fujitsu.com/vol56-4/paper14.pdf

そしてQWIPは新型SM-3に搭載される事、その開発は日本側(富士通、三菱重工)が担当する事が決定しています。
(前述の防衛庁発表文書と防衛庁技術研究本部第3研究所の平成17年度6月期随意契約一覧表を参照の事。HTMLバージョンしか残っていませんが。)

以上、こんな所です。
URL|魔王と天主 #mQop/nM.|2006/04/16(日) 15:11 [ 編集 ]
魔王と天主さんに質問。
>日本が主に開発を担当しているのは上記にもあるとおり新型SM-3のノーズコーン、赤外線シーカー、キネティック弾頭、第2段ロケットモーター。

コウタさんと意気投合して、ミサイル防衛はいらないという世論を起こそうと考えているものです。

サンケイ新聞や読売新聞が誤っていなければ、魔王さんに思い違いがあるのでは、これらの記事によれば、新型SM3の開発の共同研究のポイントは4点で、日米分担が行われ、日本は、主にノーズコーンと第2段ロケットモーター。アメリカが主に赤外線シーカーとキネティック弾頭となっていますが。

技術的なことは分かりませんが、日本が分担している部分は、いかにも機械的で、ミサイル防衛の中心情報の統合とはずれているような気がしますが。
>>>>>>>>>
一応当該部門を引用しておきます。
>新型SM3の共同技術研究では、(1)弾頭を摩擦熱から保護するノーズコーン(2)目標を識別する赤外線シーカー(3)ミサイルに直撃して破壊するキネティック弾頭(4)全3段のロケットのうち第2段ロケットモーターが対象となった。日米両政府は開発段階への移行にあたり、技術水準に基づいて担当分野を整理。日本側は、分離技術で優れているノーズコーンと、軽量化に成功した第2段ロケットモーターを主導し、赤外線シーカーとキネティック弾頭は米側が中心になって開発する。(読売新聞)
なお、これを拝借したブログ
http://blog.satohs.jp/200512/article_52.html


URLsinken #-|2006/04/18(火) 20:05 [ 編集 ]
回答のようなもの
話がそれかけているような気もしますが。

そもそもの私の主張はコウタ殿が提示された資料の内容に異議がある、という事です。
そしてその異議の根拠を示し、それを以ってコウタ殿の

>アメリカは日本に頼らなくてもノーズコーンの開発能力は十分備えていた

という主張には無理がある、ハッキリ言えば間違いであると書きました。

可能な限り公表に耐え得る資料を複数、ソースとして示させて頂きましたが、少なくとも資料自体の内容は信じて頂けますでしょうか?

コウタ殿の仰るとおり、
政治家やマスコミの主張を額面通り受け取ることを止めて自分の頭で情報分析して理論的に考える事が大切です。

私はその結果、貴殿の示された読売新聞の記事は信用に値しないと判断しました。

以下にその根拠を。

まずはコウタ殿の示された資料から朝日新聞の記事を抜粋。

>これで残るのは、日本が担当している赤外線シーカーの性能試験が終了し、標的を直撃する「キネテック弾頭」と、飛翔速度を上げる「第2段ロケットモーター」も最終確認を残すのみという。

次にコウタ殿の主張から。

>キネティック弾頭の開発ですが、日本は担当していませんよ。

そして貴殿の読売新聞の記事。

>新型SM3の共同技術研究では、(1)弾頭を摩擦熱から保護するノーズコーン(2)目標を識別する赤外線シーカー(3)ミサイルに直撃して破壊するキネティック弾頭(4)全3段のロケットのうち第2段ロケットモーターが対象となった。日米両政府は開発段階への移行にあたり、技術水準に基づいて担当分野を整理。日本側は、分離技術で優れているノーズコーンと、軽量化に成功した第2段ロケットモーターを主導し、赤外線シーカーとキネティック弾頭は米側が中心になって開発する。(読売新聞)

そして最後に私の主張とその根拠となる資料。

>キネティック弾頭は赤外線シーカーと一体型です。キネティック弾頭に赤外線シーカーが内蔵されていると言っても良い。個別に開発することは不可能です。

http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/sm-3.htm

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ampobouei/dai6/6siryou4.pdf

上記の内、より真実に近いのはどれか?

疑念のある部分を抜き出してゆく事にしましょう。

>赤外線シーカーとキネティック弾頭は米側が中心になって開発する。(読売新聞)

朝日新聞の記事とは相反する内容です。
SM-3搭載用新型赤外線シーカーQWIPは防衛庁の資料により日本側で開発する事が決まっています。対して米国側が開発するのは従来式シーカーMTCです。
2種類のシーカーを搭載する必要はありません。QWIPはMTCより完全に上位の性能を有しています。

http://www.avio.co.jp/products/tvs/pdf/tvstech001.pdf

また新型SM-3の要求性能には2波長の赤外線探知能力を有す事が求められています。これはMTCでは不可能で波長感度帯域が広いQWIPには可能です。
以上の事から旧来のシーカーの開発を担当する米国が主導して開発というのは腑に落ちず、朝日新聞の記事どおり、赤外線シーカーは日本主導で開発が進められると予想できます。

次にコウタ殿の主張。

>キネティック弾頭の開発ですが、日本は担当していませんよ。

一体型の物を分けて開発する事は出来ません(同一設計図面上で作成する必要があります)ので新型赤外線シーカーを開発する日本側が重要な要素を握る事になります。
大部分を旧来型の設計から流用(弾頭は大きければ大きいほど良いのですが、重量の問題とMk41VLSのスペース、元となったSM-2スタンダードミサイルのサイズ上の制約から物理的に弾頭部に割けるスペースは限られています。根本から再設計をしてもMk41VLSを発射母体としている限り、今以上のスペース確保は現状では困難です。)するにしても新規開発部に合わせて設計変更せねばなりません。

そして弾頭部を主導する以上、それを覆うノーズコーン開発も必然的に日本主導となります。シーカー素子の耐久力を考慮しつつ素材重量を抑えて弾頭部と干渉の無い様に保護する必要があるからです。

第2段ロケットモーターについても言及しておきます。
ミサイルの速度を上げ、より遠くに届くようにするにはどうすれば良いか。
基本的には燃料をより多く積み込むことで達成できます。噴射時間が長ければ長いほど速度は上げることが出来ます。(宇宙空間では特に顕著です)
しかし燃料を積めばそれだけ重量がかさばり、重くなった重量をカバーするためにまた燃料を・・・と言う悪循環に陥ってしまいます。
そこで重要なのは軽量で燃料効率の良いロケットモーターです。
新型SM-3も例に漏れず、燃料搭載量の増加とロケットモーターの高効率化、軽量化で終末速度を上げる手法をとっています。
小型軽量で高効率、これはもはや日本技術全般のお家芸とも言える技術です。

以上、蛇足もありましたがこんな所です。
URL|魔王と天主 #mQop/nM.|2006/04/19(水) 05:01 [ 編集 ]
魔王と天主さんへ
こんにちはv-444

現在、なかなか忙しく、また書きかけの記事があるため、それらを優先しますが、魔王さんが提示されました資料には興味深いものがあるように思われます。
v-285も一段落したら、自分で検証してみたいと思います。
前回のv-285のコメントの「ウソは書かないでください。」という部分はv-285の方が不適切な発言をしたと判断し、発言を取り消します。
不愉快な思いをされたと思いますので、謝罪します。
どうもすみませんでした。

マスコミの報道内容が事実と違うこと、またv-285もそれに気づかずに信じていたことがわかれば、魔王さんにはすごく感謝するつもですし、その場合、ちゃんとブログの記事として執筆するつもりです。
しばらく時間がかかることが確実になってしまっていますが、ご理解、よろしくお願いします。

コメント、どうもありがとうございました。



Sinkenさんへ
コメント、どうもありがとうございました。
当初、v-285もsinkenさんと同じように考えていましたが、魔王さんの主張にも耳を傾けたいと考えています。
軍事機密の事実を明らかにすることは困難ですが、情報分析した後に自分の判断というか結論を出したいと思います。
それでは、また。
URL|コウタ #T5cQRYBo|2006/04/19(水) 11:33 [ 編集 ]

こんばんは、
訪問コメントありがとうございます。
増税にはもちろん反対です。
ところで、今回の日本の安全保障とミサイル防衛についての記事はとても勉強になりました。また寄らしてもらいます。
最後に、応援クリックして帰ります。
URL|stayup #-|2006/04/27(木) 22:43 [ 編集 ]
日中関係と弾道ミサイル防衛システム
広島大学平和科学研究センター
IPSHU研究報告シリーズ(和文)
No.27 平和科学研究センター(編)ポスト冷戦時代の核問題と日本(2001)
_ http://home.hiroshima-u.ac.jp/heiwa/Pub/27/contents.htm

☆クリストファー・ヒューズ:日中関係と弾道ミサイル防衛(BMD)システム
http://home.hiroshima-u.ac.jp/heiwa/Pub/27/Hu.pdf

☆Frank Umbach:Strategic Trends of Global Denuclearization and Nuclearization: Implications for Japan’s Security Policies, Regional Stability and the TMD-Debate in East Asia
http://home.hiroshima-u.ac.jp/heiwa/Pub/27/Um.pdf
URL|ゴンベイ #ftr86F3A|2006/08/15(火) 08:29 [ 編集 ]
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