ミサイル防衛の問題点
世界的に進む米軍再編、そして終わりなき対テロ戦争。その中で日米の軍事的一体化のシンボルとして日米ミサイル防衛計画が粛々と進められている。そこに隠されたアメリカの真の目的とは・・・。
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検証編(3) 金のためならイカサマもやる?
2006/01/31(火) 08:12:09
朝日新聞 1993年8月19日「SDIにニセ実験 ソ連と米議会欺く」 NYタイムズ 【ワシントン18日=ニューヨーク・タイムズ特約】レーガン政権時代の複数の政府当局者が明らかにしたところによると、いわゆるスターウォーズ計画――戦略防衛構想(SDI)の担当者が不正なやりかたでミサイル迎撃実験を操作したうえ、他のデータも改ざんして、当時の仮想敵国ソ連と米議会をだましていた。この不正な計画は当初、SDIの実験が成功しているようにソ連に思わせることが狙いだったが、米議会から多額の予算を獲得するための説得材料にも使われるようになったという。これらの政府当局者によると、不正な実験計画は当時国防長官を務めていたワインバーガー氏も承認していたとされる。これに対して同氏は承認したかどうかについては確認を避け、「議会をだましたことはない。しかし、敵に偽情報を流すのは常道だ」などと述べた。偽情報の具体例として関係者が挙げた実験は、1984年6月に行われた。カリフォルニアから発射された標的のミサイルを、太平洋上から打ち上げたミサイルで迎撃するものだった。しかし、最初の3回が失敗したことで、「議会で多額の予算が認められなくなるのを恐れた」(実験を担当した科学者)ため、4回目の実験を偽ったという。この科学者によると、標的のミサイルに特定の周波数を発信する無線標識を取り付け、受信機をつけた迎撃ミサイルが用意に捕そくできるように仕組んだ。結果は「見事に命中し、議会も疑問を持たなかった」と話している。
中日新聞 1993年8月22日SDI 迎撃実験成功はウソ? 米紙が報道 事実調査へ 【ワシントン20日関口宏】スターウォーズ計画の別名で知られた米国の壮大なミサイル迎撃システム、戦略防衛構想(SDI)は今年5月にアスピン国防長官が開発打ち切りを宣言して、忘れられた存在となりつつあったが、「開発の行方に大きな影響を与えた1984年の迎撃実験成功の報告には虚偽の内容が含まれていた」とするニューヨーク・タイムズ紙の報道が米マスコミにSDIという文字をよみがえらせた。アスピン国防長官は「重大な問題」と受け止め、事実関係の調査を命じている。SDIは旧ソ連の大陸間弾道ミサイル(ICBM)が米本土へ向けて発射された場合、これを宇宙空間で迎撃、撃破するシステムで、レーガン政権時代の83年に開発計画が打ち出された。ニューヨーク・タイムズ紙が取り上げたSDI実験は84年6月に行われている。この時の実験の目的は、赤外線センサーを搭載した迎撃ミサイルを地上から打ち上げ、その赤外線センサーが宇宙空間を飛来する弾道ミサイルの弾頭追尾に有効かどうか確かめることにあった。迎撃ミサイルは2段ロケットを使って西太平洋クエゼリン島の米陸軍ミサイル発射実験場から打ち上げられた。一方、模擬弾頭を装備した標的用のミサイルはカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地から発射された。迎撃ミサイルは標的ミサイルに命中、実験は成功した。過去3回にわたる失敗を経て4回目にようやく実験成功にこぎつけたもので、迎撃ミサイルが飛行中の長距離弾道ミサイルの弾頭を撃破したのは、ミサイル開発史上、これが最初のケースだっただけに、SDIの前途を明るく照らす材料となった。しかし、ニューヨーク・タイムズ紙(18日付)が匿名を条件とするレーガン政権時代の4人の実験関係者の話として報じたところによると、この時の実験成功は、実際は「成功を装った」ものであり、「他のデータも改ざんした」ものだったという。同紙は「SDIの前途を保証するため、実験をごまかした」という関係者の話も紹介した。その方法は、標的ミサイルに特定の周波数を発信するビーコンを搭載し、迎撃ミサイルにはそれをキャッチする受信装置を取り付けた。これによって、迎撃ミサイルは確実に標的ミサイルを撃破できたというわけである。偽装の上に成り立つ実験成功は、当時のワインバーガー国防長官も了承し、結果的に旧ソ連に米国が真剣にSDI開発と取り組んでいることを印象づけ、同時に米議会にSDI予算を認めさせる効果をもたらしたと同紙は報じた。4人の関係者のうちの1人は「偽装工作は冷戦時代の文脈の中でとらえるべきで、だまし合いは米ソ双方の武器だった」と同紙に語っている。こうした報道に対してワインバーガー元国防長官は「全くナンセンスだ」と述べ、「議会をだます理由なんて何もないし、旧ソ連はわれわれが何をやっているのかちゃんと知っていた」と反論した。また当時、陸軍弾道ミサイル防衛システム司令部の司令官だったユージン・フォックス退役少将は「迎撃ミサイルには何の受信装置も搭載していなかった。だから迎撃ミサイルは標的ミサイルと直接、通信する方法はなかった」とニューヨーク・タイムズ紙の報道内容を否定した。
朝日新聞 1994年7月24日SDI実験の成功、「まやかしだった」 米議会当局が報告書 【ワシントン22日=ニューヨーク・タイムズ特約】米レーガン政権時代の戦略防衛構想(SDI)の「スターウォーズ計画」で、ミサイル迎撃実験が3回失敗した後、4回目の実験を成功させるために、担当官がこっそりと命中率を倍加させる「補強措置」をとっていたことが、米議会調査当局の報告書で明らかになった。報告書は「ミサイル防衛計画の技術が実際よりも進んでいると、当時のソ連に思わせるために、まやかしの計画を行っていた」と述べている。4回目の実験は1984年に行われ、標的のミサイルに命中した。報告書によると、標的のミサイルに熱を加えることによって、迎撃ミサイルのセンサーが感知しやすくなる措置が取られた。さらに、正面からの衝突を狙っていた過去3回の実験方法を改め、標的ミサイルの側面が見えるように飛行させて、標的の範囲を広げた。これで迎撃に成功する確率は2倍以上になったという。初めの2回の実験では、標的のミサイルに爆弾を埋め込み、迎撃に失敗しても爆発させる計画を立てた。しかし、「他人をだますには、あまりにも2つのミサイルが離れ離れだった」と、ニアミスにさえできなかったために、この方法を断念したとしている。
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